親孝行は未来の自分への投資だって話…ストレスと経済的負担をいつまでも強いると最後に苦労するのは子供

親子

最近つくづく思ったことの一つが「親孝行は将来の自分への投資だ」って部分なので、今回はこれを語りたいと思います。

若い頃はちょっと理解しづらいかも知れませんが、これが大人になると凄くよくわかる様になるんですけど、実は大人になってから理解しても遅いと言う…。

僕は不幸中の幸いと言うか、若い頃に色々な経験が出来たので早目に理解出来たので、それについてブツブツ語っておきます。

なんで親孝行が自分への投資になるのかと言うと、親に苦労をかけると、最終的に全部自分へ返って来るからです。

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人間はストレスを蓄積している

当然ですが人間はストレスを蓄積しています。

それは昔からずっと継続されている。若い人達が「自分達も大変なんだよ!」って思うのと同じで、親はそれを更に若い頃から常に抱えて生きて来ています。

そもそもですが、子供が可愛いのは幼児の頃がピークで、その後は反抗期が訪れてストレスを感じるようになり、途中からは学費などで経済的なストレスにそれが変わっていきます。

子供が10代の頃は特に、男女関係なく「親は邪魔」「親がうざい」「親が嫌い」となりやすい。もちろんそうなっていない家庭はあるでしょうが、基本的には反抗期ってのは人間には当然あるもので、その際にお互いにストレスを貯めるのは通過儀礼のようなものです。

その後に子供側のメンタルが安定して来ると、大半の人間は「昔は迷惑かけたし、そろそろ親孝行でも…」と思う頃です。だいたい初任給をもらう頃に皆さんが考える事でしょう。僕も例にもれなく考えました(笑)

ではその辺りで親孝行をしている人と、していない人ではどう差が出るのか?それは親の経済的・心身的ストレスの違いです。

人間はストレスで死にます

特に既に仕事を始めている皆さんならおわかりでしょうが、学生の頃はもちろんですけども、仕事をしていてもストレスは溜まります。

もちろん大なり小なりこれは人によって異なるでしょう。メンタルコントロールが上手い人は、普通の人が苦しいと思う事を「これは学びだ」「こんな失敗が経験できるなんて俺は幸せだ」とプラスに転じる事が出来る人は確かにいます。

ですが基本的には仕事をするのも、家事をするのも、子育てをするのも、今ある自分の肉体と精神をすり減らして継続しています。

結婚をして最初は幸せでも、徐々に子供が反抗するようになって、もしかしたら問題を起こす事もあるでしょう。家では子供に邪魔者扱いをされて、親子喧嘩をしながらも高校・大学費を支払い、生活費を支払ってくると親は「自分は何のために生きているのか」と結構自問する事もあります。

もちろん人によってはそれを子供には一切言わない場合もあります。ですがそういう人ほど一番危険なんです。

そう、人間って本当にストレスで死ぬんですよ。

ストレスと過労で倒れる可能性が高まる

当たり前ですがストレスフルな状態で、それでも「家族のために働かないと」って生きていると人間は簡単に倒れます。

これは男性も女性も関係ない、家事をしている専業主婦の場合、逆に「専業主婦」って理由で「子供の事はお前がやれ」と子供の事を全部引き受けている可能性が高くなり、それはそれでストレスフルになります。

旦那は外で仕事をしているからその分色々な事に触れる事ができてリフレッシュできますが、家に引きこもっている専業主婦は子供からのストレス、旦那からのストレス、家事に追われて倒れる可能性だってあります。

共働きでも上記のように「何のためにこんなに苦労しているのか」と感じてしまう事もあるかも知れません。

そこでもやっぱり癒やしてくれるのが「子供からの感謝」「子供からの気遣い」だと思うんですよ。

ですがそれもなくいつまでも子供に頼られ続けている場合。例えば奨学金も親が全額支払って、それで子供は自宅に寄生し続けて、家にお金も支払っていない状況が続いたら「うちの子はいつまで甘えているんだろう…」と悲しい気持ちになると思います。

親にとってやっぱり「子供が自立した」と思えてようやく「ああ、これで親の役目がほぼ終わった」とホっとする瞬間だと思うんですよ。

それが無いと「いつまでも甘えている」「いつまで子供の面倒を見れば良いのか」と疲弊していきます。

その結果どうなるかと言えば、まぁ早死するわなと。まだ死ぬなら良いんですけど、もし中途半端に脳梗塞を起こして生き残ったりした場合、半身不随などになった場合、要するに要介護になった場合ですね、一番苦労するのは子供です。

そしてそれらの病気を誘発するのって、やっぱり日頃のストレスと過労だと思うんですよ僕は。

父がストレスと過労で早死した

僕の父親はストレスと過労で早死したと思っています。

本人も「アイツに殺されたようなもんだ」と恨み節を残していたんですが、僕の兄が中々アレな人で、ずっと心労があったので…まぁ僕に言わせれば母も似たようなもんでしたけどね…。

仕事ばかり頑張って、気苦労が絶えなかった父はあっさりとガンになり、ぽっくり死にました。んでその結果どうなったかと言うと、祖母と母の面倒が僕に残されたんですわ。

20代から介護に追われた

僕はその結果、20代から介護に追われました。22~3歳ぐらいの頃には毎週祖母の所に顔を出し手小一時間談笑、その際に常に「こんなババアのせいで申し訳ない」と謝られ、他のご老人の皆さんには「アンタ若いのに毎週偉いねぇ」と泣かれ、なんかそれはそれでエネルギー吸い取られました…(笑)

その間に今の妻と出会ったのですが、妻にも「毎週こうやって祖母の所に顔を出す事になるし、母親の面倒も見なければいけないので、それについて来れないなら別れた方が良い」と言わなきゃならん始末でした。

もちろん、僕自身が父親に迷惑をかけた部分もあったし、親父が早死した理由の一つに僕も確実に含まれていたので、これはまぁ自業自得だなと思って僕は受け入れてました。

また父が亡くなる寸前に「婆さんとお母さんの事はお前に任せた、お前しか無理だから」って頼まれていたので「親父に頼まれたから」ってのが一番の理由で継続していました。親父の遺言だけは守らなければならないとずっと思っていたので、親不孝してきた分、よけいにね。

その生活は祖母が亡くなるまで続きました。結婚して娘が産まれてからもずっと続けていたので、約10年間はそういう生活を続けました。

20代前半の最も遊べる時期の休日を、親父が闘病中だった頃を含めると親父の見舞いと祖母の見舞いと、母親の足に使われていた事になります。

ちょっとした休みが出来れば真っ先に親父の所に顔を出してましたし、当時一応付き合ってた今の妻にも「会うなら親父(祖母)の所に行ってから」って話してましたから、それでも早く会いたいと言われれば「じゃあ一緒に顔出してね」って話になってましたからね…(笑)

今考えると結構大変だったなと、親父の死後は僕が独立したタイミングとも重なったので、妻にもたくさん迷惑かけました…。

祖母が亡くなってちょっと肩の荷が下りましたが、そりゃまぁその間は地獄でしたよ。妻は僕より若かったので、もっと若い青春を送るべき時代に何も出来なかったので。

親に迷惑をかけて早くに死なれたりすると、こういう事も起こりうるわけなんですよ。

面倒な事が全部子供に行くんです。

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親孝行は自分への投資にも繋がる

例えばですが、一緒に温泉に行くとか、一緒に御飯を食べるとか、食事代を出してあげるとか、一緒に住んでるなら生活費を給料の数%でも良いから出すとか、そういうちょっとした親孝行だけでも、親は救われます。

仮にそれで親が「いやいや出さなくて良いから」と拒否してきたり「もらってた生活費はアンタ名義で貯金してたから」と言ってくれたとしても、それでも「親孝行をしてくれてるんだな」と親に感じさせる事が大事。

それだけで親は癒やされますし、ストレスが大なり小なり吹っ飛びます。そして何より「良い子に育ってくれて嬉しい」と、自分の子育てやこれまでの生活を肯定してもらった気になるからです。

もちろん人間なんてのは何処でどう死ぬかわかりません。いきなり道端で刺されるかもしれませんし、足滑らせて階段から落ちて死ぬかも知れません、ですがそれらの事も「ストレスが死因」と言えない事はないと思うんですよ。

繰り返しますが「親が死んだとしても」大変ですが「親が生き残ったら」もっと大変なんです、介護の時期が長引きますからね。

介護経験者として言いますが、介護は地獄です。要介護になった時点で自分達の自由なんて皆無です。

自分の親ならまだ良いんですが、パートナーの親を介護するのも地獄でしょう。それはそれで僕は母親を見ていて思いました…。

介護をする人が本当に一番苦労するので、介護になるのが一番の地獄ですよ本当に。僕は対象が祖母だったのでまだ10年で終わって幸せな方だったと思います。

実際にパートナーが早くに要介護になって、約20年間介護をしていた人が身近にいます。その人こそ本当に悲惨だったなぁ…と思いましたから…先日看取ってようやく終わりましたが…。

親孝行は双方にメリットしかないと思う

もちろん、親の事が大嫌いだったり、お互いに嫌い合っている場合は話は別です。お互いにすっぱり別れて別の人生を歩むのも良いでしょう。僕も大嫌いな親族がいるからよくわかります(笑)

ですがまぁ一般的な、そんな憎み合ってない家庭の場合は、出来れば何かしらの形で親孝行をする事をオススメしたい。全部自分に返って来るので。

親に苦労ばかりかけて、親に金ばっか出させて自分は遊んでばかりいたら、親は簡単に倒れて全部その後は自分が尻拭いになっちゃいますよ。

だからこそ親孝行は僕はメリットしかないと思いますし、何より「自分が苦労しないための投資」だと思えば安いもんじゃないかなぁと僕は思うんですよ。

長い目で見れば、親に生活費を入れるのすら自分への投資だと僕は思います。少しでも楽をして、少しでも良い思いをしてもらって、ストレスを軽減して長く元気に働いてもらった方が絶対に良いですよね。

夫婦どちらかが倒れた時点で、親世帯の生活が破綻します。そこで負担が来るのは当然次世代の子供世帯ですからね。

やってもらって当たり前はダメ

ただしこれは「やってもらって当たり前」はダメです。

僕自身も母親に「アンタは私に家を買おうと思わんの?」と真顔で言われた事があります…何でお前に買わんとアカンのや…と心から思いました…。親父だったら有りかなーと思いますが。

以前に似たような記事を書いてますが、親子間でも夫婦間でもこれは一緒でしょう。

だから「親孝行をして当たり前だろ」って態度の親にはする必要はないと思います。たぶん親孝行すればするほど、子供側がストレスが貯まるので。

理想は当然、お互いにやってもらって、やってあげて…その思いやりの連鎖が出来る環境に限りますけどね。

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親の言動は自分の子供も見ている

僕自身がそういうことをちゃんとやろうと思ったのは、やはり自分の父親が母親(僕から見た祖母)の面倒をしっかり見ていたからでしょう。

祖母が名古屋まで会いに来た際には色々とおもてなしをしてましたし、わざわざ高いしゃぶしゃぶを家族で食べに行って◯◯万円使ってしまって後でうなだれていたりと、そういう面白い姿を見てきたので…。

親がそういうことをしっかりしてたら子供もなんだかんだ真似するんですよ。最終的にはね…たぶん…(笑)

僕自身が本当に子供の頃に全力でバカで悪ガキでしたが、なんだかんだ一周して最終的にはそうやって「親孝行もできん奴は俺以下だな」って考えに落ち着いているので…これは本当の親父の影響だと思います。

自分が20代前半の時点でも「もうおっさんなんだから力仕事はやらずに黙って技術仕事しとけ」って言うようになってましたから、ただまぁこれは他人にも言ってましたけどね…(笑)

個人的にはこれで好循環が出来る可能性が高まるとは思ってます。もちろんみんな人間なのでそんな思い通りにはなりませんが、ある程度常識がある人間に育てばこれぐらいの好循環は可能ではないでしょうか?

実際に子供がいて思うんですが、基本的には「22歳頃には親元を離れてくれる」と信じて生きてますからね…特に経済的にはそこで解放されると信じて生きてます…(笑)

ってわけで「親孝行は未来の自分への投資だと思うよ」って話でした。

繰り返しますがもちろん、親孝行をしたいとは全く思えないぐらいの親の場合は放置でOKですよ。