今日はちょっとだけ暗い話をしようと思います。家族の死期がわかった場合は生前に準備をしておいた方が良いと言う事です。
今回は僕の親父が亡くなった時の話を例に出したいと思います。ちなみにもう数年前の話になります。
余命がわかっているなら、生前準備として遺産相続のための遺言状と、斎場の準備は絶対にしておいた方が良いです。
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もくじ
親父に末期がんが判明した
うちの親父は基本的に「根性でなんとかしろ!」と言うタイプでした。骨折したまま仕事してたこともあるし(そもそも骨折してた事すら気づかなかった)だから親父がガンだと言われても「あの親父がそうそう簡単に死なねーだろ」と言って生前の準備を最初は避けていました。
単純に「準備をしてしまったら、本当に親父が死んでしまう気がするから」って意味でぶっちゃけ逃げていたんですが…。
それでもガンが進行するにつれ、見る見る痩せ細っていったのと、病院で医者に「もうどうしようもない所にまで来ているので、後は緩和ケアセンターに行くしかない」と宣告されて、僕の場合はそこで初めて覚悟を決めました。
ちなみに緩和ケアセンターとは、モルヒネ等で痛みを緩和させて、安らかに逝けるようにするものなんだそうです。
その意味を知った時には正直ショックでしたが、実際こういうケアをしないと、患者はあまりの痛みに暴れながら亡くなる事になるんだそうです…。
葬式の予約は先にしておこう
僕がまずやったのは葬式を行う場所を決めておく事、その値段等を正式に決めておく事でした。実際死んでしまってからはドタバタするので、先にわかっている場合は決めた方が良いです。
無駄に高いお葬式を選んでしまったり、よくわからず決めてしまう事が多いそうです。家族が死んだ後はプチパニックに陥る人が多いそうなので、早目に決める事を僕はオススメします。
親父が最後にいるであろう病院はわかっていたので、そこから近くの斎場を選んで電話して担当者の方に来てもらい。どの程度の費用でどの程度の葬式をするのか、細部まで先に決めておきました。
それでも母親はやはり泣きながらでしたが、僕が勝手に仕切って決めました。
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スポンサードリンク本人との相談
緩和ケアセンターがどういう場所なのかはわかっていたので、緩和ケアセンターに行く前日に親父と二人だけで話す時間を設けました。
親父が死んだら財産とかをどうするのか、誰が母ちゃんの面倒を見るのか等、母親はあまりそういう事を管理出来る人じゃないし、頼りない人なので「申し訳ないがお前しかいないから、お母さんの事はお前に任すぞ」ってハッキリ言われてしまいました。流石に親父にそれ言われて断る事は出来ません。っていうかとっくに覚悟してましたし。
またその時に「僕の気持ちをわかってくれたのは、結局お前だけだった」とまで言われてしまいまして「母ちゃんも、他の兄弟も、誰もアンタの事をわかってくれんかったのか…」と凄く寂しくなった事を覚えています。結局この時に話した事が遺言みたいな形になって(実質の効果はありませんが)、一応僕の中で留められています。元々母ちゃんも含めた状態で確認してあった事ばかりでしたが、僕と親父のお互いの最後の約束事みたいなもんばかりです。
結局緩和ケアセンターに入ってからは、モルヒネで親父の意識は朦朧としていたので、もうまともな会話はあまり出来ませんでした…。
緩和ケアセンターに入って、翌日にはまともな会話が出来なくなり始めていた時は正直凹みました…まさかあの夜が最後にまともに会話するチャンスだったとは思わんかったので…。
遺産がある場合は遺言状がある方が良い
上記した状況だと、あくまで僕が認識しているだけの遺言になります。
法的な効力を持っている「遺言状」を作成する必要も出てくるかも知れません。それは世帯主が亡くなる場合だったり、遺産を持っている場合です。
お金が絡むと親族はヘタすると全員敵に回ります。本当にお金は人を変えるのです。
だから遺産がある場合は生きてる間に遺言状を作成しておくと良いです。どのように財産分与をするのか、完璧に残した方が良いです。ただ紙に書けば良いわけじゃありません。
第三者が承認しなければ効力を発揮しませんし、様々な面倒な問題があるので、専門家に任せた方が良いです。
で、相談無料で対応してくれるのがコチラのサイト。
遺産が多い人は絶対に相続関係は亡くなる前に動いた方が良いです。
更に遺産相続だけではなく、税金や名義変更などの様々な手続きに不安がある人は、もう普通に税理士を探した方が早いとも言えます。
僕は親父が死んでしまった時は税理士に丸投げしました…だからこそ楽だったのかも知れません。
何も知らない状態でも全部教えてくれるので、税理士さんはいると非常に便利です。
こういう対策も早めにしておく事をオススメします。亡くなってからだと本当に大変になるので…。
スポンサードリンク亡くなった直後は誰も冷静ではない
親父が息を引き取りそうだと言われたのは、ちょうど僕が見舞いに行こうとしていた日の朝でした。
前日仕事に追われて僕だけが見舞いに行けず「最後にもう一度顔が見たい」と思っていたけど「嫌な予感がする」とは思っていたので、その電話を受けた時は「こういう時は予感って当たるのね…」とがっくり来た事を覚えています。
この時点で一度葬儀屋に電話しておいて「たぶん今日亡くなります」と伝えたら「ではお亡くなりになったらまた電話を頂けますか?」と言われ、そのまま電話を切った。
極力冷静に車を運転して病院に行って、他の兄弟も来て息を引き取るのを見守りました。
当然他の兄弟も母ちゃんも大泣き、僕だけが無表情でボケーッと心電図みたいなの見てました「本当にこれピーって言うんだな」とか「こうやって人は死ぬのか」って妙に冷静に見てました。この後忙しくなるってのはわかっていたし、とりあえず泣いても仕方ないって思ってたので…そう考えると予備知識を持っていた事は大きかったかも知れません。
んでその後は先生に来てもらって死亡を確認してもらい。その後はすぐに葬儀屋さんにお電話です。
この時に事前に見積もりを出していて良かった、と心から思いました。その後はもう決まっている事なので葬儀屋さんがテキパキと作業をしてくれて、僕は末っ子なので喪主ではないからドタバタとそこらを飛び回り色々な物を準備したり、家に帰れないから犬を知人の家に預けたりとかしてました。
実際に葬式の時は親父の仕事を手伝っていたので、仕事関係の人に挨拶をしたり、夜は寝ずの番をしたりしました。寝ずの番とはろうそくや線香の火が消えないように見守る事を言うそうです。ちなみにその時初めて知りました(笑)
まぁ最終的には眠くなったんで、火は親戚の方にお任せして朝の4時ぐらいに親父の遺体の横に椅子を並べて1~2時間だけ仮眠したんですけど(笑)
葬儀中は本当に忙しくて涙は出ない
泣いてる人は泣いてましたが、僕は本当に裏方で色々やる事があったりしたので、泣いてる暇はありませんでした。沢山の人に挨拶したりする事で手一杯でしたね…。
不思議な事に遺体がある間はまるで眠っているかのようだったので寂しくなかったんですよね…横で寝た時も「親父だしなぁ」って感じで全く何とも思わなかったし。
結局泣いたのは遺体を燃やして遺灰を見た時ですかね…「ああもう親父の顔は見れないんだ」って思った時に泣けて来てそこで初めて泣きました。どうせもう火葬場には親族しか来てないから「ここならえーやろ」と思って。
葬儀後もドタバタは続く
人が死んだら死亡手続きとやらを色々やらにゃなりません。だから実は人が死んだ後は役所に通いっぱなしになるんです。
仕事を休んでいる間はひたすら役所通いですよ。
この辺りはもうネットで調べつつ、わからない所は直接電話して「親父が死んだんですけど、どうすれば良いですかね?」的に聞きまくりました(笑)
この辺りは役所に聞けばなんとでもなるから問題ないっす…ただ無駄に金はかかりますけどね…。
後悔のないように準備しよう
僕は自分が男だし、死んだのも親父だったからそこまでショックはなかったかも知れません。元々ファザコンではありますが、あまり動じないタイプでもあるので「やるべき事が終わるまでは取り乱すのはやめよう」と自制もききました。
それでも結構精神的に来たので、例えば旦那さんが亡くなりそうな方、奥さんが亡くなりそうな方は絶対に生前に見積もりだけでもやるべきだと思います。
あれをやっていなかったらもっとドタバタしていただろうと思うと本当に何とも言えません。うちはもう全部準備は終わっていたけど、それでもやる事が幾つかあって疲れちゃいましたから…。
「冷静でいられる自信が無い」って人ほど、早目に準備しておく事が大事だと思います。
親が亡くなりそうって人はまず子どもが率先して動いてあげましょう。うちも母ちゃんはずっと泣いてるだけで何も出来ませんでしたから…そりゃ当然なんですけどね。
今回のまとめ
- 生前に葬儀を予約するのは大事
- 実際死んでからは全部ドタバタしてわけわからん
- 後悔のないように準備しよう
余談ですが、人間いつ死ぬかわかったもんじゃありません。僕の父親も「殺しても死なないような人」って本当に皆に言われてました。
それでもいきなり末期がんが発覚してポックリ死んじゃいました。本当に早かったです。
僕は親父がガンだとわかってからはやれる事は全てやった自負があります。だからあまり後悔はありませんし、最後に親父に言われた「僕の事をわかってくれたのはお前だけだった」って言葉があるので、何となく満足感もあるんです。よけいに思い出すと泣けてきますが…。
また途中で紹介したサイトもまとめておきます。
追記
その後に祖母が亡くなった時に葬式の順序などをまとめておいたのでこちらも参考にどうぞ。
家族が死亡した時にやった事まとめ…葬式の流れ・相続や書類手続き